1.茶葉tea leaf
一番茶の新芽の柔らかい部分
福本園の『ふかむし茶』は、甘味のある濃厚な味わいにする為に、一番茶の新芽の、若くて柔らかい部分だけを使って作っております。
一年に一回しか収穫出来ない一番茶の、柔らかい部分しか使わないという『超贅沢な作り』なのです。
また、福本園では、美味しい深蒸し茶を作る為に、二番茶までしか収穫を行わず、三番茶以降のお茶は摘まずに、ゆったりとやさしく育てています。
蒸しに耐えられる力強い芽を作る
福本園では、『濃厚な味わいのふかむし茶』をつくるために、「肥培管理」「土作り」と共に、もう一つの”こだわり”を持って独特の栽培法で生産しております。
その独特の栽培法とは、芽重型の茶園を作る事、つまり、特蒸しに耐えることのできる力強い芽を生産できる茶の樹を作る事です。
具体的に述べますと、三番茶を摘まないで茶の樹に無理をさせないという事です。茶の樹は普通、摘採(茶摘み)を繰り返せば、枝の大きさが小さくなり、お茶の芽は、段々小さくて硬くて軽い芽になります。この小さくて軽い芽では、深蒸しや特蒸しという製法に耐える事が出来ません。
通常は、一年間のうちに一番茶、二番茶、三番茶と3回も摘むのですが(鹿児島県などの多いところで4回)、当園では二番茶までで摘採は終了し、そのあとは茶の樹に無理をさせずにやさしく大きく育てるという事なのです。
また、茶の樹を若返らせるために中刈や深刈といった更新を頻繁に行い、力強くてみずみずしい茶の芽の生産に努めております。
上質の”かぶせ茶”の茶葉100%使用
福本園の『深蒸し茶』のもう一つの”こだわり”は、上質の一番茶の”かぶせ茶”のやわらかい茶葉だけを原料として作っているところです。
※甘味・旨みの素、テアニン(アミノ酸)、クロロフィル(葉緑素)をたっぷり含んだ緑の濃い茶の芽を収穫する為に、摘み取る直前の1週間ぐらいの短い間、黒いネットをお茶の木にかぶせます。
福本園の『深蒸し茶』は、黒いネットを短期間お茶の木にかぶせて作った「高級かぶせ茶」の柔らかくて緑の濃い茶の芽だけを原料として作られており、その良質のかぶせ茶のやわらかい新芽を、豊富な蒸気を用いて、深く長い時間蒸して製造されております。
重労働で手間暇がかかりますが、美味しいお茶を作る為に、黒いネットをかぶせます。苦渋みが少なくなり、甘味・旨みが急激に多くなり、緑の濃いお茶になります。
左側が黒いネットで被覆した茶園で、右側が被覆をしていない(露地)茶園です。
なぜ”短期間かぶせ茶”にこだわるのか?
- 深蒸し茶 《極》 《誉》 《和》 《匠》《雫》 は、全てかぶせ茶 100%使用。
福本園では、なぜ重労働で手間暇がかかる”短期間かぶせ茶”にこだわるのでしょう?それは、ただ単に『美味しいお茶にするために…』です。
お茶の芽を黒いネットで被覆すると、、苦渋みが少なくなり、甘味・旨みの素であるテアニン(アミノ酸)が急激に多くなります。
つまり被覆すると、テアニン等のアミノ酸・クロロフィル(葉緑素)をたっぷり含んだ緑の濃いお茶になるのです。
一般的に露地栽培のお茶が、苦渋みが強く、旨みが乏しく味が薄いのは、このためなのです。
そして短期間(1週間ぐらい)の被覆にこだわるのは、それくらいの期間被覆するのが、一番いろいろな旨み成分・健康に良い成分が、バランス良く多く含まれるからなのです。
茶葉の粉の部分が、実は一番おいしい所
超特蒸しである福本園の『深蒸し茶』は、豊富な蒸気で長い時間蒸すために、茶葉がこわれやすく少し粉っぽいお茶になりますが、この粉のようになった部分こそが、若芽の一番おいしいところであり、他のお茶では、絶対に味わうことのできないコク、甘味があるのです。